こんにちは、あずきたんです!
今回はFXの追証について説明していきたいと思います。
海外FX会社だと当たり前の追証なしとは何か、どんなメリットがあるのか等この記事で解説していきたいと思います。
- 追証なしとは何か
- 追証なしのメリットデメリット
- 追証ありとの違い
執筆者:あずきたん
トレードにおける個人裁量は一切省き、徹底したテクニカル分析の過去検証と資金管理で数字からFXを分析。
自作インジケーターの「Azukitan Trend」を作成し、2024/10/23に1億到達。
今まで培ってきたFXの知識や経験を活かし、FXで勝ち続けるためのトレード手法や戦略をブログやX(Twitter)で発信しています!
追証なしとは
追証なしとは、相場が急変動して約定が追いつかず資金を大きく超えてマイナスになった時でも、マイナスになった分を支払わなくて良いと言う事です。
追証ありの場合、マイナスになった分は追加で入金する必要があるので実質の借金状態となりますが、追証なしの場合はFX会社がそのマイナス分を補填してくれるので入金する必要はありません。
ここからはより詳細に説明して行きます。
追証の種類
FX取引においては、取引をするための資金を事前に入金しなければなりません。
その資金を「証拠金」と言い、いわば取引における担保のようなものです。
なお、FX取引には証拠金に対する「追証」というシステムが設けられており、その追証には以下の2つの種類があります。
- 必要証拠金維持率を下回った場合の追証
- ロスカットによるポジションの決済において、有効証拠金が不足した場合の追証
日本のFX業者の場合は、金融庁や金融商品取引法による規制によって、①と②の両方の追証を請求するシステムを採用しているのが一般的です。
一方、海外FX業者には日本の法律が適用されないため、通常では①と②の両方で追証を取らない、「追証なし」となっています。
特に、②の追証に関しては、利用者に対する明らかな損失補填となります。
従って、「金融商品取引法」の規定に違反することになり、業者に対して厳しい罰則が科されます。
①の追証における証拠金維持率
①の追証が発生する一定の率のことを「証拠金維持率」と言います。
証拠金維持率とは、有効証拠金に占める必要証拠金の割合を示すもので、以下の式で算出されます。
証拠金維持率 = 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100%
有効証拠金
有効証拠金はFX口座にある資産残高を表します。
口座にある現金に保有ポジションの評価金額を加え、さらにポジションの含み損益や、未決済スワップ損益を加減した金額になります。
必要証拠金
必要証拠金は通貨購入価格とレバレッジの倍率から算出されるポジションを保有するのに必要となる金額のことです。
必要証拠金は通貨評価金額とレバレッジの倍率(通常は25倍)によって変動します。
ちなみに、証拠金維持率は100%としている業者が一般的です。
例えば、有効証拠金が50万円で、必要証拠金が50万円の場合、証拠金維持率は100%になります。
証拠金維持率が100%を下回ると、追証が発生します。
追証の発生例
例えば、50万円を口座に入金し、1ドル:100円の米ドルを10万通貨購入したとします(1,000万円分)。
その場合の必要証拠金は40万円(1,000万円÷25倍)です。従って、証拠金維持率は以下になります。
・証拠金維持率:50万円÷40万円×100%=125%
仮に、為替価格が1円50銭値下がって、1ドル:98円50銭になったとします。この場合、含み損が15万円発生します(1円50銭×10万通貨)。
そして、必要証拠金は39.4万円(98円50銭×10万通貨÷25倍)になります。
この場合、証拠金維持率は以下に変わります。
・証拠金維持率:(50万円-15万円)÷39.4万円×100%=88.8%
証拠金維持率が100%を下回ったため、追証を請求されることになります。
①の追証を支払わなかった場合のロスカット
①の追証を支払わずに放置してさらに為替価格が値下がりすると、含み損が拡大します。
そして、含み損が一定の率を下回ると、「ロスカット(強制決済)」が実施されます。
ロスカットというのは利用者の意思に関わらず、ポジションが強制的に処分(決済)されることです。
ロスカットは一般的に、証拠金維持率が50%を下回った時に実施されます。
例えば、上記の例で為替価格が3円20銭下がって96円80銭になったとします。
そうなると、含み損が32万円になるため、有効証拠金は18万円に減少します。
一方、必要証拠金は38.7万円になります。従って、証拠金維持率は以下になります。
・証拠金維持率:18万円÷38.7万円×100%=46.5%
この場合はロスカットが実施され、ポジションが処分されます。
追証なしのメリット
必要証拠金維持率を下回った場合の追証
この追証に関しては、追証を請求された時に証拠金を追加すれば、そのままポジションを保有し続けることができます。
ただし、追証は強制されるものではないため、入金しなくても問題はありません。
実際に追加の資金の余裕が無い場合や、これ以上資金を投入したくないこともあります。
為替価格が戻れば問題ない
また、この場合の追証は為替価格が下がったから発生したものであり、為替価格が戻れば自動的に追証が消滅します。
つまり、為替価格が反発する見込みがあると思えば、あえて追証を無視することが有効にもなります。
有効証拠金が不足した場合の追証
一方、②の有効証拠金が不足した場合の追証に関しては、ロスカットを実施した時点で、有効証拠金の残高では損失をカバーできなかった場合に発生します。
日本のFX業者では、②の追証は必ず請求されます。追証なしは明らかな法律違反になります。
ところが、海外FX業者では追証なしというサービスが提供されており(「ゼロカットシステム」と呼ばれています)、これが海外FX業者の最大のメリットになっています。
つまり、ポジションがロスカットされた際に、含み損を解消できなかったとしても、追加の証拠金を請求されず不足金が0円とされます。
ちなみに、海外FX業者がこの追証を無しとしているのは、海外FX業者がNDD方式(利用者の注文をそのまま市場に流す方式)を採用していることが挙げられます。
NDD方式では取引ごとに発生するスプレッドが利益の根源になります。
利用者の取引回数が増えれば増えるほど、海外FX業者にとっては利益の増加に繋がります。
つまり、利用者にはずっと取引を続けてもらわなければなりません。
利用者に追証分の損失を負担させることで取引が無くなるよりも、損失分を被った方がFX業者にとっては結果的にメリットの方が大きいということです。
追証なしのデメリット
追証なしのデメリットは特筆してありません。
チャートの管理を怠ると、知らない内にロスカットされたということが起きるかもしれませんが、逆に追証を入れたことで損失が拡大するということもあります。
ただ、間接的なデメリットとしては、追証なしをカバーするために、実質的なコストとなるスプレッドが日本のFX業者より高くなっています。
追証ありとは
必要証拠金維持率を下回った場合の追証
この追証に関しては、有っても無くても利用者の自由裁量で処置を図れるため、大した問題にはなりません。
仮に、この追証を無視したとしても、ロスカットによってポジションが決済されるだけであり、含み損が損失として確定するだけです。
ロスカットは証拠金維持率が50%の時点で実施されるため、通常では含み損の損失が確定するだけで済みます。
ところが、②の有効証拠金が不足した場合の追証が大きな欠点となることがあります。
有効証拠金が不足した場合の追証
為替価格が急落すると、ロスカットが間に合わないという事態が発生します。
つまり、為替価格の暴落によって決済価格が大幅に下がり、有効証拠金では含み損の金額をカバーできなくなります。
そのため、借金が残ってしまいます。
実は、リーマンショックやスイスフランショック、ギリシャショックなどの時にFX利用者に自己破産者が多発したのは、ロスカット後の借金が高額になったため、返済不能に陥ったことが原因です。
日本のFX業者の場合は追証があるため、この不安は常に付きまといます。
追証なしのFX会社
追証なしのFX会社はスプレッドが広くなると言うデメリットがありますが、その中でもスプレッドが狭くおすすめのFX会社を紹介します。
TitanFX
管理人の一押しはTitanFXというFX会社です。
NDD方式で約定力も強く、スプレッドは最狭で0.0pipsという実質ゼロのスプレッドも提供しています。
TitanFXに関してはこちらの記事でより詳細に紹介しております。
➜ 【TitanFXの評判】7つの強みと3つの弱みから特徴ごとに評価します
iForex
また、管理人が使用している追証なしの会社はiForexというFX会社です。
こちらの会社もスプレッドが狭いのと、大きな資金でもしっかりと出金する事ができます。
ただデメリットとしてチャートツールのMT4やMT5が利用できないので、TradingView等を併用する必要があるので人を選ぶ会社かなと思います。
➜ 【iForexの評判】7つの強みと3つの弱みから特徴ごとに評価します
まとめ
必要証拠金維持率を下回った場合の追証に関しては、取引の安全を図るためのシステムであり、それによって利用者は資産管理を的確に行うことができます。
海外FX業者には有効証拠金が不足した場合の追証が無いという大きなメリットがありますが、スプレッドは日本のFX業者より大きくなっています。
どちらの業者にも一長一短があります。
肝心なことはFXは投資であるため、常に損失を念頭に置いて的確な資産管理をしなければならないということです。