「トレンドの強さがわからない…」「相場の方向性を見誤ってばかり…」
こんな悩みを持つFXトレーダーの方は多いのではないでしょうか?
そんな時に役立つのが、ADX(平均方向性指数)というインジケーターです。
この記事がおすすめな人
- エントリーのタイミングで迷うことが多い人
- トレンドとレンジの区別がうまくできない人
- インジケーターを使って取引の精度を上げたい人
ADXを使えば、今の相場がトレンド相場なのか、それともレンジ相場なのかを数値で判断できます。
さらに、トレンドの強さまで把握できるため、より確信度の高いトレードが可能になります。
執筆者:あずきたん
トレードにおける個人裁量は一切省き、徹底したテクニカル分析の過去検証と資金管理で数字からFXを分析。
自作インジケーターの「Azukitan Trend」を作成し、2024/10/23に1億到達。
今まで培ってきたFXの知識や経験を活かし、FXで勝ち続けるためのトレード手法や戦略をブログやX(Twitter)で発信しています!
ADXとは?トレンドの強さを数値化するインジケーター
ADXは、相場のトレンドの強さを0から100の数値で表示するインジケーターです。
ADXが重要視される理由
ADXが重要視される理由は以下の通り
- トレンドの有無を客観的に判断できる
- 相場の勢いの強さが数値で分かる
- トレンド転換のタイミングを察知できる
- 他のインジケーターと組み合わせやすい
ADXを見ることでトレンドの有無を判断出来たり、相場の勢いの強さが数値で分かることが特徴ですね。
ADXの基本的な見方と設定方法
ADXは0から100の間で推移し、トレンドの強さを1本のラインで表示するインジケーターです。
ADXの基本的な読み方
数値 | トレンドの状態 |
---|---|
0-20 | トレンドなし(レンジ相場) |
20-25 | トレンド発生の可能性 |
25-40 | トレンド相場 |
40以上 | 強いトレンド相場 |
ADXは上昇・下降に関係なく、純粋にトレンドの強さだけを表示します。
そのため、相場の方向性は価格やその他のインジケーターと組み合わせて判断する必要があります。
おすすめの設定値
期間設定は初期値の14がおすすめです。
これは、ウィリアム・ウィルダー氏(ADXの開発者)が推奨している値でもあります。
まずは期間14の標準設定でADXの動きを十分に理解してから、必要に応じて自分の取引スタイルに合わせて調整していきましょう。
ADXの具体的な使い方 – トレンドの判断方法
ADXは数値の大きさとラインの向きで、トレンド判断を行うインジケーターです。
ADXを使ったトレンド判断の方法
ADXの状態 | 意味 | エントリー判断 |
---|---|---|
25以上で上昇中 | トレンド強まる | トレンド方向に順張り |
25以上で下降中 | トレンド弱まる | 利確を検討 |
20以下で横ばい | レンジ相場 | エントリーを控える |
20→25へ上昇 | トレンド発生 | ブレイクアウトを狙う |
これらの状態を理解することで、エントリーとイグジットの判断がより明確になります。
また、レンジ相場を避けることで、ムダなエントリーを減らすことができます。
実際のチャートで見る
「実際のチャートではどう見るの?」という疑問に答えてみましょう。
例えば、ADXが15から25に上昇し始めた時、それはトレンドの始まりを示しています。
このとき、ローソク足や移動平均線などで相場の方向を確認し、その方向に従ってエントリーを検討します。
このように、ADXはトレンドの「強さ」を教えてくれるツールなのです。
複数の確認項目と組み合わせる
ADXだけでなく、移動平均線やRSIなどの他のインジケーターと組み合わせることで、より精度の高いトレード判断が可能になります。
ADXを使った具体的なトレード戦略
ADXを活用したトレード戦略は、主にトレンドフォロー(順張り)で威力を発揮します。
ADXを使った基本的な売買戦略
ADXの状態 | エントリー条件 | リスク管理 |
---|---|---|
20→25に上昇 | ブレイクアウト方向に注目 | 小さめのポジション |
25→40の間 | トレンド方向に順張り | 通常のポジション |
40以上 | 新規エントリー控えめ | 利確を検討 |
20以下 | エントリー見送り | ポジションなし |
この戦略のポイントは、トレンドの強さに応じてポジションサイズを調整することです。
また、ADXが20以下の場合はエントリーを控えることで、ムダなトレードを避けることができます。
具体的なエントリータイミングは
「具体的にどんなタイミングでエントリーするの?」という疑問に答えていきましょう。
例えば、ドル円が上昇トレンド中でADXが30を示している場合。
この時、押し目(価格の調整)が発生したら、それを買いのチャンスと捉えます。
なぜなら、ADXが25以上ある場合、トレンドの継続性が高いからです。
ただし、単独での判断は避け、ローソク足のパターンや移動平均線といった他のインジケーターでも確認することが重要です。
ADX使用時の注意点と陥りやすい失敗例
ADXは優れたインジケーターですが、いくつかの「落とし穴」があるテクニカル指標です。
ADX使用時の主な注意点
注意点 | リスク | 対策 |
---|---|---|
遅行性がある | 後追いになりやすい | 他のインジケーターと併用 |
方向性を示さない | 上下どちらのトレンドかわからない | 価格の動きと合わせて判断 |
急激な変動に弱い | 誤ったシグナルが出やすい | 時間足を使い分ける |
レンジ相場での誤認識 | 小さな変動で誤判断 | 20以下は取引を控える |
これらの特徴を理解することで、ADXの欠点をカバーしながら、メリットを最大限に活かすことができます。
よくある失敗例として、ADXが25を超えたからといって即エントリーするケース。
実は、ADXは現在のトレンドの「強さ」を示すものであり、これからトレンドが「続く」ことを保証するものではありません。
弱点を理解して活用する
ADXの特性を理解し、その弱点を補うように他のインジケーターと組み合わせましょう。
特に、移動平均線やRSIなど、トレンドの方向性を示すインジケーターとの併用がおすすめです。
まとめ
ADXは、トレンドの強さを判断できる優れたインジケーターです。
ADXを活用するための重要ポイント:
ポイント | 具体的な行動 | メリット |
---|---|---|
シンプルに使う | 25超えでトレンド確認 | 判断が明確になる |
確認項目を決める | 価格・他指標との組み合わせ | 精度が上がる |
守るべきルール | 20以下でエントリー控える | 損失を抑える |
相場環境の把握 | トレンド/レンジの区別 | 戦略の使い分け |
これらのポイントを押さえることで、ADXを効果的に活用したトレードが可能になります。最初は基本に忠実に、徐々に自分なりの使い方を見つけていくのがコツです。
「明日からどう活用すればいいの?」というあなたのために、具体的なステップを示します。
まずは、普段使っているチャートにADXを表示させ、1週間ほど値動きを観察してみましょう。
ADXが25を超えている時としていない時で、価格がどう動いているか?
エントリーするならどのタイミングが良さそうか?といった点に注目します。
数値の変化と価格の動きの関係を理解できれば、より確信度の高いトレードができるようになります。