FXのテクニカル分析は、ボラティリティを視覚化してくれるボリンジャーバンドも人気です。
当日中にポジションをたたむデイトレードでは全体を確認しやすい1時間足チャートとの相性が良く、2つを組み合わせることで初心者も賢い取引を行えます。
チャート画面を見ただけで売買のシグナルが分かるため、なかなか勝てないと悩んでいる方も必見です。
この記事の内容
- ボリンジャーバンドの設定値
- 逆張りトレード手法
執筆者:あずきたん
トレードにおける個人裁量は一切省き、徹底したテクニカル分析の過去検証と資金管理で数字からFXを分析。
自作インジケーターの「Azukitan Trend」を作成し、2024/10/23に1億到達。
今まで培ってきたFXの知識や経験を活かし、FXで勝ち続けるためのトレード手法や戦略をブログやX(Twitter)で発信しています!
ボリンジャーバンドの設定
ボリンジャーバンドは、他のインジケーターに比べて設定する箇所が少ないのが特徴です。
設定するのは移動平均線1本と選択したボリンジャーバンドのパラメータとなります。
数字を小さくするほど変化を反映しやすくなるが、相場の騙しに引っかかりやすくなるので気をつけましょう。
中心の移動平均線は期間10が良い
標準偏差によって為替相場を見極めるボリンジャーバンドには、中央に線があります。
これは移動平均線で、1時間足チャートで使うのならば期間を10で設定するのがおすすめです。
中央に位置する移動平均線はとても重要で、ここをローソク足が抜いたことでトレンドの発生、あるいは為替レートが収束するポイントとして利用します。
そのため、チャート画面で太い線にして、上下のボリンジャーバンドよりも鮮明に見える状態にしておくことが大切です。
ボリンジャーバンドは3σがおすすめ
肝心のボリンジャーバンドは3σがおすすめです。
このボリンジャーバンドをチャートに適用するとこの様な表示になります。
- 期間: 10
- σ(偏差): 3
チャートを見てみると殆どのローソク足がボリンジャーバンド内に収まっているのが分かると思います。
期間を長くしたり、σ値をあげるとローソク足がボリンジャーバンドに治る確率が高くなります。
- ±1σのバンド内に収まる確率:約68%
- ±2σのバンド内に収まる確率:約95%
- ±3σのバンド内に収まる確率:約99%
今回設定した3σではなんとボリンジャーバンド内に収まる確率は約99%と、ほとんどのローソク足がボリンジャーバンド内に収まっている確率です。
それ故に、なかなかボリンジャーバンドの外に出る事は無いので、ボリンジャーバンドから出た時にエントリーする時などは逃さない様に注意が必要ですね!
エントリー方法は2パターンあります
ボリンジャーバンドのエントリー条件は、大きく分けて2種類です。
表示した1時間足チャートの短期的な偏りからの戻りを狙うか、もしくは力強いトレンドが発生した時にその方向への順張りのどちらかになります。
デイトレードとして入るタイミングが一目瞭然で、ボリンジャーバンドや中央の移動平均線を目安に売買注文を出しておくことも可能です。
上下の3σに到達した場合
表示しているボリンジャーバンドの最大値、つまり3σのラインに到達した時にエントリーします。
ポジションは中央の移動平均線に戻っていくと含み益になるもので、上の3σなら売り、下の3σなら買いです。
標準偏差として3σはかなり歪な状態で、平均値に戻りたがります。 そのため、上下の3σのライン、ボラティリティが小さい場合は2σのラインになった時が、逆張りのチャンスです。
ローソク足が中央を抜いた場合
中央にある移動平均線をローソク足が抜いた時にも、エントリーできます。
ローソク足が抜いた方向への順張りで、売買シグナルとして単純明快です。下から上に抜いたら買い、上から下に抜いたら売りましょう。
デイトレードは為替相場の地合いによってエントリーしにくい状況もあるので、上下の3σに到達した場合と合わせてマスターしておきましょう。
エントリー条件が多いと、その分だけ大きく儲けられます。
エントリー条件を作るにはその手法が通用するのかをしっかりと過去検証する必要があります。
ForexTesterだと18年分のローソク足のデータから過去検証が出来るので、専業トレーダーを目指す方は持っておいて損は無いツールです。
利益確定条件
ポジションを利益確定するのは、1時間足チャートで含み益が十分になったと判断できるラインに達した時です。
売買の偏りを利用したエントリーのため、ポジションそのものが別の意味で偏ったタイミングで決済します。
含み益のポジションを放置すると、逆側へ進む恐れがあるので要注意です。
中央の移動平均線に戻った場合
中央の移動平均線に為替レートが落ち着いたら、次にどうなるのかは不明です。
したがって、含み益のポジションを決済して、新たにエントリー条件を満たすまで待つのが賢明な判断となります。
上下の3σから戻る方向にポジションを持ったのならば、その偏りが消失する中央の移動平均線で手仕舞いするのが普通です。
次の到達点であるボリンジャーバンドまで利を伸ばすことも可能だが、反転する可能性が高まっていきます。
逆側の3σに到達した場合
ローソク足が中央線を抜いた方向へ順張りした時には、進行方向の3σに到達したタイミングで終わりです。
短期のトレンドが反転する可能性がとても高いので、早めに手仕舞いしておきましょう。
最高到達点が3σというだけで、安全に利益確定したければ1~2σのラインで決済する方法も有効です。
ボラティリティは中央線から1σぐらいになってしまうが、堅実に利益を積み重ねられます。
損切り条件
損切りは、エントリーした時と大きく状況が変わったら行います。
為替相場では1時間足チャートの枠をはみ出すぐらいの急激な値動きもあるので、超えてはいけないラインに達したら迅速に損切りを実施しなければいけません。
ポジションには、常に損切り用の逆指値注文をつけておくことが大事です。
含み損の3σを超えた場合
ポジションが含み損になる方向の3σのラインを突破したら、即座に損切りしましょう。
なぜなら、1時間足チャートでは吸収しきれないほどの大きなトレンドが発生したと判断できるからです。
日足などの全体が分かるチャートで視認できるレベルのトレンドに逆らうと、大損になってしまいます。
そのため、緊急停止として、含み損になる3σの近くに逆指値注文を出しておくことが重要です。
ボラティリティが小さくなった場合
売買の偏りによって儲けるボリンジャーバンドは、為替レートが平均値になっている状況ではあまり機能しません。
たとえば、1時間足チャートでボラティリティが小さくなったら、いったん損切りをすることで仕切り直しましょう。
値動きがあまり発生していないと、1時間足チャートのボリンジャーバンドは中央の移動平均線に接近します。
膨らんだ袋を縮めたような形状に変化するので、初心者であってもボラティリティが小さいことをすぐに判断できるのです。
最後に
ボリンジャーバンドはエントリーと決済の条件も分かりやすく、初心者におすすめできるテクニカル分析です。
特に相場と噛み合った時の威力は絶大で、損切りを行わずに一方的に利益を出すことが出来るのもボリンジャーバンドの醍醐味です。
この記事ではボリンジャーバンドの期間は10, σ値は3でご紹介しましたが、手法によってはそれ以外の数値でも効果を発揮します。
トレンド相場の押し目買いや戻り売りに使ったり、純粋に逆張りに使ったりと様々な使い方が存在します。
是非この記事を参考に、あなただけのボリンジャーバンドの手法を探して見て下さい!