FXはイベント一つで100pips動く!?絶対に抑えるべきイベント8つ

基礎知識

為替相場の世界は、様々な要因によって変化します。

その要因の一つがイベントです。

 

このイベントによって為替相場は動き、価格が変化し、FXにも大きな影響を与えます。

今回、このFXのイベントというテーマで様々なイベントについて解説し、まとめました。

 

この記事を読めばイベントとFXの関係が分かるのではないでしょうか!

 

FXで大きく値段が動く時は?

 

FXでは、大きく値段が動く時、タイミングがあります。

このタイミングを生かすことで大きく稼ぐチャンスにも資産を減らすピンチにもなります。

 

普段は通貨ペアの値動きが1円(100pips)動くことはありません。

しかし、このタイミングでは100pips以上の大きな値動きが平然と起こるのです。

 

その理由として、注文される通貨量が大きくなることが挙げられます。

つまり、何かしらのきっかけで通貨を注文する量が増えることでFXの値段が大きく動くということです。

 

このきっかけとして様々なものが挙げられ、経済指標や要人の発言、天災や安全保障を脅かされるような事件などによって通貨の取引量が一気に増大し、その結果、FXの値動きは大きく変わっていきます。

次の項目からこのイベントにはどんなものがあるのかということについて解説していき、具体例も挙げてまとめます。

 

経済指標

 

FXのイベントとして代表的なものが経済指標です。

世界経済をリードする国々である日本、アメリカ、EU(加盟国全体)、ドイツ、フランス、イギリス、オーストラリア、中国など14か国(地域)の経済に関する発表(経済に関連する統計)などの内容によってFXの価格が大きく変化します。

あずきたん

ただ、実際にはこれらの発表は数が膨大すぎて把握しきれません。

 

その中でも特にインパクトのある経済指標があり、これらを押さえておくことで価格が大きく動くFXのイベントになります。

 

経済指標のこれだけは覚えよう!
  • 雇用統計
  • 政策金利
  • GDP
  • 景況感指数
  • 小売売上高

とりわけ雇用統計や政策金利によってFXは大きく変動しますので、押さえておく必要があります。

 

雇用統計

 

最初に紹介する経済指標は雇用統計です。

特にアメリカが発表する雇用統計はFXの価格に大きく影響を与えます。

 

その内容は、非農業部門雇用者数と失業率を中心としたアメリカの雇用に関する数値で毎月発表されることから、月1回何かしらの価格変動が起こると言えます。

アメリカの場合、この発表は 毎月第一金曜日(場合によっては第二金曜日)、午後9時30分(米国冬時間期間中は午後10時30分)に行われ、このタイミングによってFXの価格が大きく変化するため、全世界の投資家が注目している瞬間なのです。

 

100pips前後動くので注意

発言の結果にもよりますが、動く範囲としては100pips前後のことが多く、場合によってはそれ以上動くことがあり、影響力の強いFXのイベントです。

この統計結果によって、為替相場は大きく上がったり、あるいは下がったりするため、FXで利益を上げるチャンスとも言えます。

ただ、見誤ると痛手を被ることもあるため、慎重な対応が求められるといっても過言ではありません。

 

政策金利

 

次が政策金利です。

これはFXにとってはかなり影響があります。

 

政策金利とは中央銀行が、一般の銀行(市中銀行)に融資する際の金利のことを言います。 

世界中の中央銀行の金融政策によって決められ、景気が良い場合には高く設定され、景気が悪い場合には低く設定される傾向がある経済指標です。

 

これもアメリカが中心に動いており、特に隣国のカナダ(カナダドル)はこのアメリカの政策金利の変化によって大きく変化します(ほぼ連動する動きを見せるため)

 

政策金利は100pips以上動くことも

この金利の変化によってFXはスワップポイントの金額やスプレッド値が変化します。

そのため、為替相場の価格以上の影響を受けることがあるのです。

政策金利でも100pips以上の値動きが起こりますが、トルコリラなど政情がやや不安定な国の政策金利は動きやすい傾向にあるため、それ以上の値動きを示すこともあり、注意が必要と言えます。

 

GDP、小売売上高、景況感指数等

 

FXは主に上記の経済指標が影響を与えますが、これ以外にもGDP、景況感指数、小売売上高と言ったものがあります。

 

GDP

GDPはニュースなどでもよく聞く経済指標で、その国の経済規模を示す指標です。

各国とも同じGDPが何回か発表されるのですが、大まかな指標の最初に発表される速報値が最も値動きに影響を与えます。

四半期(3ヶ月)ごとに発表されることが多く、そのたびに50~100pips(インパクトによってはそれ以上)動くことも珍しくはありません。

 

小売売上高

小売売上高は小売業者の売上額をまとめた指標になります。

これにより景気の判断が付けられることも少なくないため、この発表によって内容によりますが、100pips以上の値動きを見せることもあります。

 

特にアメリカが毎月中旬に発表するものは影響力が強いです。

 

形状感指数

景況感指数は消費者やアナリストに現在の景気や、今後の景気動向について聞き取り調査やアンケート調査を行って集計し、その結果を指数化した指標でやや民間よりの経済指標になりますが、FXに影響を与えやすいです。

 

こちらも50~100pips(インパクトによってはそれ以上)動くことも珍しくはありません。

ドイツで毎月発表されるZEW景況感指数、IFO景況感指数、アメリカの米国消費者信頼感指数、ミシガン大消費者信頼感指数などが代表的です。

 

要人発言

 

FXのイベントとして重要なものの一つに要人発言があります。

あずきたん

これは経済に関わる各国政府の要人の経済政策などに関する発言で、時に安全保障関連や外交政策関連の発言によっても影響を与えるという点で注目されているFXの価格変化に影響を与える要因です。

この要人の発言によってその要人の国の通貨や時に全世界の通貨に対して影響があります。

 

黒田総裁

 

黒田 東彦(くろだ はるひこ)氏は黒田総裁とも呼ばれている日本の中央銀行、日本銀行のトップです。

この人物の発言によって日本円を中心に価格変化が起こります。

 

そして特徴的なものとして黒田バズーカと呼ばれる強烈な金融緩和政策を打ち出しました。

 

これは日本経済のデフレ脱却を目指して行われている思い切った金融政策のことで、経済に対する日本円の供給量を増やし、投資家に国債よりも融資や株式投資を誘発することをおこなう量的・質的金融緩和、更に政策金利を一気に下げマイナス金利まで行うというマイナス金利付き量的・質的金融緩和などを行っています。

 

あずきたん

これによって日本円は大きく価格が変化し、FXにおいてはスワップポイントやスプレッド値が大幅に変化したのです。

 

トランプ大統領

 

トランプ氏は世界一の経済大国であるアメリカ合衆国の大統領です。

このトランプ氏の発言は自国通貨のアメリカドルのみならず、全世界の通貨への影響を与えます。

 

トランプ氏が動くことでFXが変化する出来事として経済政策、外交政策、安全保障に関わる発言です。

経済政策によって価格が変化する以外にも中国に対する外交政策やトルコや中東に関する安全保障による発言によって該当する国の通貨が大幅に価格変化します。

 

例えば、中国に対する懸念をTwitterなどで発言することでも影響が出ますし、パリ協定の離脱などの発言でも影響が出ました。

 

英首相ボリス・ジョンソン

 

ジョンソン氏はEUからの離脱を目指しているイギリスの首相です。

このジョンソン氏のEU離脱に関する発言によって英ポンドやユーロなどに影響が出ます。

そして、イギリスとも影響があるニュージーランドドル、豪ドルに対してもいくらかの影響を与える可能性を持っているのです。

 

その他の急激に動く出来事

 

FXに影響を与えるものとして、その他の要因もあります。

それは安全保障上の問題や天災等です。

代表的なものとして北朝鮮ミサイルと地震を例に挙げます。

 

北朝鮮ミサイル

 

北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)は、現在ミサイル開発を行っており、日本海や日本に対してミサイル実験を行っています。

これは日本の安全保障への脅威であり、日本円にも影響を与えるといっても過言ではありません。

 

2017年8月29日に北朝鮮は日本上空を通過するミサイルを発射しました。

この時の日本円の影響ですが、この数日間は100pips以上の値動きを見せ日本円の価値が低下し、影響は少なくありませんでした。

 

地震

 

日本は地震大国として有名で、地震によっても価格は変化します。

ただし、その種類にもよるため、例えば東日本大震災のような深刻なものであれば、数百pipsクラスの変化が起こるのです。

これは予想もつかないことですから、この地震やその内容に期待して動くのです。

 

イベントを抑えて今後のトレードに活かそう!

 

FXや為替相場は様々なイベントで価格の変化が起こります。

指標や要人の発言、ミサイルそして地震などの天災です。

 

また要人の発言であっても経済だけでなく、外交や安全保障などの発言でも変化します。

このようにFXのイベントは様々な局面で発生し、ただ単に経済的な問題だけでなく、様々な情報も加味して動くことが大切と言えるのではないでしょうか。