FXでよく聞くフラクタルは、値動きの法則性と密接に結び付いています。
チャートを読み解く時に知っておきたい概念であり、フラクタル構造のメリットを活用すれば初心者でもすぐに勝ちやすいトレードの手法を考えられるのです。
この記事でフラクタル構造の基礎知識とFXにおける応用を学び、さっそく自分の売買を見直してみましょう。
執筆者:あずきたん
トレードにおける個人裁量は一切省き、徹底したテクニカル分析の過去検証と資金管理で数字からFXを分析。
自作インジケーターの「Azukitan Trend」を作成し、2024/10/23に1億到達。
今まで培ってきたFXの知識や経験を活かし、FXで勝ち続けるためのトレード手法や戦略をブログやX(Twitter)で発信しています!
フラクタル構造とは
フラクタル構造とは、ある物体で部分的に注目しても同じ形をしていることです。
代表的なものが雪の結晶や海岸線で、倍率を上げても同じ形が出てきます。
現代のフラクタルについては著名な数学者であるブノワ・マンデルブロ氏が幾何学として導入しており、専門的に語るとそれだけで1つの分野です。
フラクタルの考え方は、パソコンによるシミュレーションや地形の測定で活躍しています。
生物の血管など、自然界のいたるところに同一構造の集合体が見られます。
一定の法則で動くエネルギーの影響で結果的に発生するフラクタル構造もあれば、生物が効率良く活動するために選択したフラクタル構造もあります。
最小の単位をどこまでも追及できる上に、同じパターンを繰り返すフラクタル構造は、限られたリソースの有効活用につながるのです。
相場では値動きの予測で使用
相場におけるフラクタル構造は、値動きの法則を解き明かすために役立っています。
投資運用では、勝率の高い取引を続けることが必要不可欠です。
取引の対象を安く買って高く売る、あるいは、高く売って安く買うためには、今後の値動きを予測しなければいけません。
ゆえに、相場がフラクタル構造であると仮定して、誰でも理解できるように体系化した勢力もいるのです。
自由に参加できる相場は、買い手と売り手が複雑に入り乱れています。
そのため、人間心理によって同じパターンになりやすく、高い確率でフラクタルになるのが特徴です。
注目が集まれば投資家によって買われ続けて、反対に失望されたら一気に売り込まれます。
日本では株式の売買でフラクタルの概念がよく出ており、相場の格言として明文化されている事例も多いです。
現在のテクニカル分析でも、日本独自の表現で言い換えられるケースがよくあります。
FXに置けるフラクタル構造とは?
FXでは、チャートがフラクタル構造になっています。
テクニカル分析の重要なポイントで、例えば日足の値動きをクローズアップした先の1分足チャートにも近似した値動きがあるのです。
どれだけ拡大しても同じ構造になっているため、フラクタルの定義に当てはまります。
フラクタル構造の特徴は、ランダムウォークと言われているFXの為替相場の解明で大きな役割を果たしています。
なぜなら、過去の値動きを参考にして、このチャートの形状では次にこのように動く可能性が高いと判断できるからです。
再現性を活かした数々の分析のおかげで、現代の投資家は自分でデータを集めて検証する段階を省けています。
全体と特定の部位が同じ形になっているフラクタル構造は、FXのチャートでぜひ覚えておきたい項目です。
完全にランダムな動きとどの視点から見ても形状の一致があるフラクタルでは、意味合いが全く異なります。
複数の時間軸で比較することが大事
チャートの本質がフラクタル構造であることを理解した場合の主なメリットは、複数の時間軸の同時チェックによる先読みです。
このマルチタイムフレーム分析では、自分がメインとする時間軸のみならず、長期と短期の時間軸も併せて表示します。
FXの専業やプロのトレーダーが多くのモニターを設置しているのは、最適な環境でマルチタイムフレーム分析を行うためです。
マルチタイムフレーム分析は、時間軸として上位や下位でも同じ形が現れるケースを見つけて、より勝ちやすいトレードを積み重ねていくのが基本的な戦略となります。
FXのトレンドは上位の値動きに引っ張られるため、原則的に上位の進行方向についていくのです。
異なる時間軸をチェックすると総合的に判断できるので、適当にエントリーする数を減らしつつも、ポジションの含み益を大きくできます。
勝つためにはパターン分析が有効
FXのトレードで勝つためには、チャートのパターン分析が有効です。
時間軸にかかわらず同じ形状が出てくるフラクタル構造のため、1分足を見ているから日足よりも不利とはなりません。
ただし、短い時間軸であるほどローソク足がどんどん確定するので、そのスピードについていけるのかを考える必要があります。
キャリアが長い投資家でもフラクタル構造を知らず、目についたチャートを眺めているだけのケースが多いです。
運任せでたまに勝つことは誰にでも可能ですが、それでは口座に預けた資金は増えません。
遊びではなく資産運用として機能させるためにも、フラクタル構造を意識しながら改めて勉強しましょう。
全てのチャートは相互につながっていることを正しく理解すれば、FXで勝ち癖をつけられます。
チャートを見続けることで上達する
相場はスポーツと同じで、自分の経験として重ねることで早く上達します。
理論として書籍やWEBサイトを読むだけでは、分かったつもりになるだけです。
チャートは売買の基準であるのと同時に、自分の判断を採点するための回答集でもあります。
積極的にチャートを表示して、その値動きをよく観察しましょう!
チャートがフラクタル構造で成り立っている事実をパターンとして覚えていくことで、ようやくFXで安定して勝てます。
おすすめの時間帯は、日足が確定する早朝と、値動きが活発になる夜の2つです。
リアルタイムの値動きは、それぞれの時間軸で全く違う印象となります。
後からチェックすると確かにフラクタル構造ではあるものの、目先の動きから受けるプレッシャーが大きく違うのです。
初心者はこまめにチャートを確認
初心者は、暇があったらFXのチャートを確認しましょう。
多くのパターンを頭に入れることで、ぐんぐん成長します。
大きい画面が理想
高解像度の大きな画面が望ましく、自宅のパソコンでゆっくりとチャートを監視するのが理想的です。
スマートフォンの画面では複数の表示をやりにくく、チャートによる勉強にはあまり向いていません。
勝てるまでに約1年
勝てる投資家になる目安は、おおよそ1年間です。
為替相場にも季節ごとの癖があるので、儲けるよりもチャートの確認と少額取引を続けることを優先しましょう。
フラクタル構造の意味をトレード手法に落とし込めた時点で、晴れて初心者を卒業できます。
どれだけ賢い人でも、FXのチャートに慣れるまでは時間がかかります。
むしろ自分が賢いと自覚している方ほど相場の落とし穴に引っかかりやすいので、こまめにチャートを確認することが大事です。
フラクタル構造をトレード手法に落とし込む
FXのトレードでは、自分が得意なチャートの形状が出てくるタイミングを探します。
経験を積んでいくと自分の得手不得手が見えてくるので、よく勝っているチャートの形でのみエントリーしましょう。
自分にとって不利な場面を避けることは、損失の少なくすることに繋がります。
チャートの形がどこを切り取っても同じフラクタル構造になることを活かせば、短い時間軸で初動をつかみ、長い時間軸でトレンドを押さえられます。
成功している投資家がこぞってマルチタイムフレーム分析を愛用している裏には、異なる時間軸の比較が自分の利益を増やしていく時に欠かせないことが隠されているのです。
直接的なトレード手法としてはエリオット波動理論になり、現在のチャートがどの波であるのかをつかむことで効果的に売買できます。
自分の目的に最適な時間軸を選択
自分がどれぐらいの間隔でトレードするのかで、参考にする時間軸が変わります。
チャートはフラクタル構造でどの時間軸をチェックしても良いのですが、できるだけ関連性が高い組み合わせにした方が有利です。
FXの売買でよくある組み合わせが、日足と時間足、それから時間足と15分足です。
どちらも全体の形とその一部を示していて、上位の時間軸でトレードの枠組みを決めてから下位の時間軸でエントリーポイントを指定する流れになります。
スイングトレードなら日足と時間足、デイトレードなら時間足と15分足がおすすめです。
監視する時間軸を増やすことで精度を上げられますが、無理に増やす必要はありません。
まとめ
FXのテクニカル分析では、チャートのフラクタル構造を理解することが重要です。
どれだけ短い時間軸でも同じ形になる性質を上手く利用することで、賢いトレードになります。
どの時間軸の組み合わせを選ぶのかは、その投資家がどれぐらいポジションを保有する予定なのかで決まります。
チャートの形に着目したエリオット波動理論を学ぶと、より高度なパターン分析が可能です。
どこを見ても同じことから、芸術的な価値も見出されています。