近年、利用者の増えている投資に「FX」があります。
FXとは、「Foreign Exchange」の略で、外国為替証拠金取引と訳します。
FXは簡単に言うと、異なる通貨の売買のことであり、例えば日本円で米ドルを買ったり売ったりします。
通貨の為替価格は常に変動しており、買った時と売った時の差益を狙うのがFXです。
仮に、110円で買って115円で売れば、5円が儲かります。
執筆者:あずきたん
トレードにおける個人裁量は一切省き、徹底したテクニカル分析の過去検証と資金管理で数字からFXを分析。
自作インジケーターの「Azukitan Trend」を作成し、2024/10/23に1億到達。
今まで培ってきたFXの知識や経験を活かし、FXで勝ち続けるためのトレード手法や戦略をブログやX(Twitter)で発信しています!
最低点知っておくべきこと
取引単位
FXは任意の通貨量で取引できるわけではありません。
「取引単位」と言って、取引できる通貨量の単位がFX業者ごとに定められています。
取引単位は「lot(ロット)」とも呼ばれますが、どの業者でも大体1万通貨または1000通貨に設定されています。
取引単位が1000通貨の場合は、1000通貨×1、1000通貨×2という単位で取引されます。
通貨ペア
FXで取引できる通貨ペアの種類はFX業者によって異なっており、海外業者だと100種類以上の通貨ペアを取扱っているところもあります。
FX業者で取引されている通貨の種類は一般的に20~30種類になっています。
ただ、主に取引されている通貨ペアは円と以下の外国通貨の組合せです。
- USD/JPY(米ドル/円)
- EUR/JPY(ユーロ/円)
- GBP/JPY(英ポンド/円)
- AUD/JPY(豪ドル/円)
- NZD/JPY(ニュージーランドドル/円)
取引量の少ない通貨で取引しても流動性が無いため、利益を狙う点でメリットがあまりないよ!
pips
FXでは通貨の価格が日々変動しますが、その値動きを示す最小単位が「pips(ピップス、またはピプス)」という言葉で表されており、通貨の1%になります。
ちなみに、pipsは「percentage in point(パーセンテージ・イン・ポイント)」の略です
例えば、米ドル/円の場合、1円の1%なので1pips=0.01円(1pips=1銭)ということです。
従って、FXにおける日本円の表記は108.99(108円99銭)となっています。
スプレッド
スプレッドというのは、通貨を売買する時の買値と売値の間に生じる差額のことです。
例えば、FX業者の売値は1ドル:109円96銭、買値は1ドル:109円95銭などとなっています。
その差額の1銭がスプレッドであり、利用者における手数料になります。
つまり、利用者は1ドル:109円96銭で買ったものを、売る時には109円95銭になるため、1銭分を損することになります。
その1銭が業者の利益となります。また、FXではスプレッドが取引における唯一の費用です。
スプレッドは通貨ペアによって異なります。
ほとんどのFX業者は米ドル/円を最安値にしており、最近では0.2~0.5銭がスプレッドの相場になっています。
なお、FXの取引単位が1万通貨だった場合は、スプレッドも1万倍の30~50円になり、取引量が嵩むと大きな負担になってきます。
レバレッジ
FXには「レバレッジ」という機能が備わっています。
レバレッジはいわゆる、「テコの原理」のようなものであり、FXでは預入れた資金の最大25倍の取引ができます。
例えば、10万円を入金すると、250万円の取引ができることになります。
レバレッジは預入れた資金と取引金額で倍率が決まります。例えば、10万円の証拠金で100万円の取引を行った場合は、100万円÷10万円=10倍のレバレッジとなります。
レバレッジの最大のメリットは、利益が大きくなることです。
例えば、レバレッジが無い場合に、1米ドル:100円で1000ドル購入したとします。
その後、為替が1米ドル:101円になった時に売却すると、1,000円(1円×1,000通貨)の儲けが出ます。
ところが、レバレッジを10倍にした場合は1万ドル(1000ドル×10倍)を購入できるため、儲けも10倍の1万円になります。
ただし、レバレッジを掛けるとその分損失も大きくなる可能性があるので注意が必要です。
証拠金
FXでは、取引金額における最低必要金額が定められており、それを「取引証拠金」言います。
取引証拠金は以下の式で表されます。
・取引証拠金=通貨価格×ポジション数÷レバレッジ(25倍)
仮に、1米ドル:100円の時に5万通貨購入した場合は、100円×5万通貨÷25=20万円が取引証拠金になります。
そして、各FX業者ごとに必要な「証拠金維持率」が定められており(50%や100%)、証拠金維持率を下回るとロスカット(ポジションの強制処分)が実施されます。
証拠金維持率の式は以下になります。
・証拠金維持率:預り評価残高(口座残高+評価損益)÷取引証拠金×100%
例えば、証拠金維持率が50%だった場合、上記の米ドルの取引では10万円の含み損が出ると、ロスカットになります。
スワップポイント
FX取引では為替差益の他に、スワップポイントと言う利益を得ることができます。
スワップポイントとは各国の通貨の金利差を埋めるための金額のことです。
例えば、現在の日本の政策金利は-0.1%ですが、アメリカの政策金利は2.5%となっており、金利差が発生しています。
この金利差分のお金がスワップポイントとして投資家に還元されるよ!
現在の日本の政策金利はマイナス金利であるため、ほとんどの外貨でスワップポイントがもらえることになります。
ただ、FX業者が独自にスワップポイントを設定するため、FX業者によって還元される金額が異なります。
注文方法について
FX取引では色々な注文方法があり、よく利用されているのが成行注文とOCO注文です。
1.成行注文
成行注文は価格を指定せずに、その時点の相場価格で売買する注文方法であり、最優先に約定されます。
成行注文のメリットは相場が急騰している時や急落している時に即座に注文が成立するため、値動きの流れに乗り遅れずに済みます。
なお、成行注文は早い者勝ちになっており、画面で確認した時の価格からズレた価格で売買されることが少なくありません。この誤差をスリッページと言います。
2.OCO注文
OCO注文は同時に2つの注文を出し、一方の注文が約定すると、もう一方の注文が自動的に失効する注文方法のことです。
指値と逆指値の注文を一緒に出せることが特徴であり、通常では「現在のレートより高い指値売り注文」+「現在のレートより低い逆指値売り注文」のセットで使われます。
つまり、買いポジションを処分する時に、利益確定と損切りという逆の注文を出すことで決済を確実にします。
知っておくべきインジケーターについて
移動平均線
FXのテクニカル分析でよく使われるのが「移動平均線」です。
移動平均線とは、特定期間(5日、25日、13週、26週など)の終値の平均値をつなげたものです。
例えば、5日間の移動平均線の場合は1~5日の平均値、2~6日の平均値、3~7日の平均値を線でつなぎ、この要領で1日ずつずらしながら線を伸ばしていきます。
この移動平均線から価格のトレンドの方向や反発、反転のポイントを判断します。
移動平均線を使ったトレード手法は下記の記事にまとめておりますので参考にしてみてください!
ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドとは、中央に移動平均線、その外側に+1〜3σ(シグマ)、−1〜3σという複数の線が並んでいる指標のことです。
そして、統計学の正規分布という理論に基づくと、レートがそれぞれのバンドの間に収まる確率は以下の通りになっています。
- +1σ〜−1σの間:68.26%
- +2σ〜−2σの間:95.44%
- +3σ〜−3σの間:99.73%
ボリンジャーバンドの間隔は移動平均線の変動によって広がったり狭くなったりするため、その広さで値動きの勢いが分かります。
ボリンジャーバンドを使ったトレード手法は下記の記事にまとめておりますので参考にしてみてください!
MACD
MACDとは「Moving Average Convergence Divergence」の略語で、相場のトレンドやエントリーポイントを判断する際に使われる指標です。
長期と短期の2つの移動平均線の差を表したMACDラインと、そのMACDラインの値をある一定の期間で平均化したシグナルラインが組み合わされています。
MACDラインがシグナルラインを上に抜けるゴールデンクロスと、反対にMACDラインがシグナルラインを下に抜けるデッドクロスで、売りか買いの判断をします。
MACDを使ったトレード手法は下記の記事にまとめておりますので参考にしてみてください!
RSI
RSIは「Relative Strength Index」の頭文字を取ったもので、相対力指数と訳されます。
通貨の買われ過ぎや売られ過ぎが分かるテクニカル分析手法です。
ある一定期間の為替価格の上昇や下降の数値をデータ化し、その比率を見ることで通貨の売買の状態を判断します。
一般的に数値が「70~80%で売り」、「20~30%で買い」の目安とされています。
RSIを使ったトレード手法は下記の記事にまとめておりますので参考にしてみてください!
まずは小ロットで実際にやってみよう!
FXではレバレッジがかけられるため、リスクが大きくなります。
また、チャートにおけるテクニカル分析が必要になります。従って、為替の流れが理解できるまでは小ロットで運用していくのが賢明です。
例えば、1米ドルが100円だと、1ロットは10万円(100円×1000通貨)の取引だよ!