FXのテクニカル分析の中でも、移動平均線を活用した方法は最もメジャーです。
初心者から中上級者まで幅広く利用可能な指標である点が特徴です。移動平均線は線によって表示されます。
移動平均線は、過去における一定期間の終値価格を平均化したものであり、過去の平均と比べることで現相場のトレンド状況を把握します。
トレンドに沿った売買はFXの基本であり、移動平均線を活用することでそれが可能になる点がメリットです。
複雑性のないシンプルなテクニカル分析として、トレーダーは必ず理解しておきたい指標です。
この記事の内容
移動平均線でよく利用される期間は?
移動平均線を使ったエントリー方法
パーフェクトオーダーとは何?
執筆者:あずきたん
トレードにおける個人裁量は一切省き、徹底したテクニカル分析の過去検証と資金管理で数字からFXを分析。
自作インジケーターの「Azukitan Trend」を作成し、2024/10/23に1億到達。
今まで培ってきたFXの知識や経験を活かし、FXで勝ち続けるためのトレード手法や戦略をブログやX(Twitter)で発信しています!
移動平均線よく利用される期間は?
移動平均線は、過去の設定期間の長さによって線の形が変化します。
よく利用される設定(パラメーター)としては、20日、75日、200日などがあります。
20は短期、75は中期、200は長期としての設定です。
それぞれの期間で、移動平均線が示すトレンドに違いが生じることもあるため注意が必要です。
短期では上昇トレンドでも、中長期では下降トレンドの場合もあれば、短期では下降トレンドで、中長期では上昇トレンドの場合もあります。
一種類の移動平均線で判断するよりも、複数の移動平均線を利用した方がより正確な状況判断ができます。
短期、中期、長期の3つのトレンドの方向が揃っている事をパーフェクトオーダーと言い、確実にそのトレンドが発生していることがわかります。
上昇トレンドであれば買い、下降トレンドであれば売りのエントリーを行えば、勝利の確率は高くなります。
1時間足での移動平均線を利用したエントリーポイント
移動平均線の基本的な見方として、現在の価格が移動平均線の上下どちらに位置しているかが重要です。
これは1時間足についても同じことが言えます。1時間足は、4時間や日足に比べれば相場のトレンド判断には劣るものの、5分足や15分足のようなものよりはトレンドを正確に表しています。
ローソク足が移動平均線より上であれば買いが基本であり、下であれば売りが基本です。
エントリーとしては、パーフェクトオーダー発生時にローソク足が短期移動平均線を抜けた時がポイントです。
例えば、上昇トレンドが発生している時に、価格がいったん下がることがあります。
移動平均線付近まで価格が下がれば、そこから反発して価格上昇する可能性があります。
これは売りに関しても同じです。
下降トレンドが発生している最中の価格上昇は、移動平均線付近で再び価格が下落する可能性を考えることができます。
但し、一種類の移動平均線と別の移動平均線では違う形になることがあります。
短期のトレンドと、中期長期のトレンドが違うような場合です。
移動平均線は期間設定の長さによって形が変わるため、そのような事態が発生します。
最も確実なのは、3種類程度の移動平均線の全てが同じような傾向になった時!
より確実性の高いトレンド判断で取引できるため、勝率も高くなります。
移動平均線を使った利益確定条件
利益確定のタイミングは、ローソク足が移動平均線付近まで近づいたにも関わらず、反発しなかった時かエントリーから20~30pips利益が出た時です。
上昇トレンドの場合は、移動平均線付近まで価格が下がれば、そこからの反発が期待できます。
ところが、反発せずにローソク足の実体が移動平均線を下回る状態になった時は、トレンド変化の兆しと捉えることができます。
上昇トレンドから下降トレンドに状況が変わった可能性を考慮し、利益確定のタイミングと考えればいいでしょう。
移動平均線を下回ってから再度上昇する可能性もありますが、明らかにトレンドが変化したとすればそこから価格はさらに下落する可能性があります。
また1時間足でエントリーする場合は短期線を抜けてから20~30pips利益が乗ったタイミングで利確すると、利益が伸びきったタイミングで取れるケースが多いのでpipsで固定する方法も有効です。
長期間保有するとせっかくの利益が失われるリスクが出てくるため、利益確定のタイミングを逃さないことが大切です。
移動平均線を使った損切りのタイミング
移動平均線を使った損切りのタイミングは、利益確定の考え方と基本的には同じです。
トレンドに沿った押し目買いや押し目売りでエントリーしたにも関わらず、価格の上昇や下落がトレンド方向とは逆に進んでいった時です。
例えば、上昇トレンドの時に押し目買いをしたものの、価格のローソク足が移動平均線を下抜けてしまったような場合です。
こうなればエントリーした根拠を喪失したことになるため、損切りの判断が必要です。
価格が移動平均線を突き抜けたかどうかが判断のポイントです。上抜けや下抜けした時は、トレンド変化の可能性を視野に入れ、早目に損切りを行うことが大切です。
移動平均線でトレンドを見極めて流れに乗ろう
移動平均線は、トレンドがどちらの方向に向かっているかを判断できる指標です。
見てすぐにわかり、イメージとしてもつかみやすいため非常に便利なものです。FXには多くのテクニカル手法がありますが、その中でも移動平均線を使った方法は最も理解しやすいものです。
トレンド方向にトレードすれば勝ちやすくなるため、その判断として利用できる移動平均線は活用頻度も多くなります。
エントリーポイントや決済ポイントの判断も簡単にできるため、まずは移動平均線を使ったトレードを意識して行うとスムーズな取り組みが可能です。
現在の価格が移動平均線よりも上にあれば上昇トレンド、下にあれば下降トレンドと判断できます。