「Azukitan AveragingDown」を使ったトレード手法の解説を行います。

AveragingDownとはナンピンを指す意味で、計画ナンピンで高勝率で資産を増やしていくことを目的としたインジケータです。

 

インジケーターの設定について

このインジケーターは主に5分足での使用をお勧めしております。

あずきたんは主にGBP/JPY(FXCM)の5分足で使用しています。

5分足以外での利用も可能ですが、時間足に関わらず5分足の情報を元にシグナルが表示されるため、5分足より長い時間足だとシグナルのリペイント(後からシグナルの結果が変わる)が発生する可能性があるためご注意下さい。

 

パラメーター

「Azukitan AveragingDown」で設定出来るパラメーターを説明します。

TP Pips

全てのポジションを合計した利確までのpipsです。デフォルトでは100pipsが設定されています。

  • 150.500でロングを行い、一度もナンピンが行われなかった場合は151.500が利確価格。
  • 150.500でロングを行い、150.250でナンピンが行われた場合、150.875が利確価格。
    • 150.500 -> 150.875: +37.5pips
    • 150.250 -> 150.875: +62.5pips
    • 37.5pips + 62.5pips = 100pips
  • 以降何度ナンピンが行われても合計pipsがTP Pipsとなる。

SL Pips

エントリーから損切りまでのpipsです。デフォルトでは100pipsが設定されています。

150.500でロングをした場合、149.500が損切り価格となる。

何度ナンピンが行われてもSL Pipsはエントリーから価格が変わることは無い。

 

AveragingDownPips

設定したpips価格が逆行するたびにナンピンを行います。デフォルトでは20pipsが設定されています。

150.500でロングした場合、150.250, 150.000, … でナンピンロングを行います。

 

MaxPositionCount

一回のシグナルの中で持つ最大のポジション数を設定する。デフォルトは4が設定されています。

AveragingDownPipsが25pipsに設定されており、150.500でロングをした場合。

  • 設定が4の場合
    • 150.250でナンピン
    • 150.000でナンピン
    • 149.750でナンピン

最初の150.500でのエントリーと合わせて合計ポジションは4となる。

 

  • 設定が3の場合
    • 150.250でナンピン
    • 150.000でナンピン

149.750ではナンピンが行われず、最初の150.500でのエントリーと合わせて合計ポジション数は3となる。

 

アラートの設定

「Azukitan AveragingDown」はアラートの設定に対応しています。

ロング・ショート・ナンピンのタイミングでシグナルを飛ばすことが出来ます。

統合シグナルをアラート設定しておくと、全てのシグナルのアラートを受け取ることが出来ます。

 

インジケーターの見方

ロングシグナル青色の三角ロングエントリーを行う
ショートシグナル赤色の三角ショートエントリーを行う
ナンピンチャート上下の緑(赤)丸ナンピンが行われた箇所
利確ライン緑のラインシグナル表示から利確 or 損切りライン到達まで表示される利確のライン。
ナンピンが行われるたびに狭くなる。
損切りライン赤のライン

シグナル表示から利確 or 損切りライン到達まで表示される損切りのライン。

現在のエントリー情報パネルについて

チャートの右上に現在のエントリー情報が表示されます。

シグナルタイプ

現在発生してるエントリーシグナルが表示される。

buy or sell

ポジション数

現在の合計ポジション数が表示される。

平均建値

現在の平均建値が表示される。

利確数

現在チャートに表示されているシグナルの利確数が表示される。

損切り数

現在チャートに表示されているシグナルの損切り数が表示される。

開始価格

  • ナンピン価格
    • シグナルが表示された時の(エントリー)価格が表示される。
  • 利確価格
    • シグナルが表示された時の利確価格が表示される。

p1

  • ナンピン価格
    • 1つ目のナンピンが行われる価格が表示される。
  • 利確価格
    • 1つめのナンピンが行われた場合の利確価格が表示される

p2

  • ナンピン価格
    • 2つ目のナンピンが行われる価格が表示される。
  • 利確価格
    • 2つめのナンピンが行われた場合の利確価格が表示される

p3

  • ナンピン価格
    • 3つ目のナンピンが行われる価格が表示される。
  • 利確価格
    • 3つめのナンピンが行われた場合の利確価格が表示される

 

サンプル

150.152でショートシグナルが出た時の例。

この場合、最初のエントリーと同時に、150.402, 150.652, 150.902でショートの注文を出しておく。

また、ナンピンが行われる度に利確の位置が変わっていくので、ナンピンが実行された場合はそのナンピンに応じた利確価格に注文を変更する。

 

基本的な使い方

エントリーのタイミング

まずはシグナルが表示されるのを待ちます。

TradingViewではアラート設定が出来るため、いずれかのシグナルが表示されたタイミン

グでスマホに通知が届きます。

通知が来たらTradingViewを開いてチャートを確認しましょう。

ここで注意点としてシグナルが表示されてもすぐにエントリーはしないです。

ローソク足が確定する前にシグナルが表示されますが、最終的にそのシグナルが確定するかどうかはローソク足が確定したときに決まります。

シグナルが表示される閾値をいったりきたりすると、シグナルが表示された後に消えるので、必ずシグナルが表示されたままローソク足が確定してからエントリーします。

もしシグナルが表示されても、ローソク足が確定する前にシグナルが消えてしまったらエントリーを見送ります。

 

シグナルが表示され次のローソク足に切り替わった時にシグナルの表示が残っていたら、そのタイミングで成行でエントリーします。

テキストだけだと分かりにくいので、実際のローソク足だとこんな感じ。

ローソク足が確定したタイミングで入るのはインジケーターのロジックをローソク足の終値で実装しているからで、そうする事により誰が使っても同じ結果になるからです。

終値ベースでロジックが実装されていないと下記のようにエントリーする人としない人が出てしまいますよね。

  • Aさんはローソク足の生成中にシグナルが表示されてエントリーしたが、その後ローソク足が確定する前に条件を満たさなくなりシグナルが消えてしまった。
    • 既にエントリーしてしまっている
  • Bさんは通知が飛んできてチャートを開いたタイミングではシグナルが既に消えていたのでエントリーしなかった
    • エントリーしていない

 

利確・損切り・ナンピン

利確・ナンピンはエントリー情報パネルをもとに注文を出します。損切りはエントリー価格からSL Pipsに設定した値逆行した価格を設定します。

まずは利確の設定から

利確は緑色の価格です。画像では149.052でロングシグナルが確定しているため、最初のエントリーは150.052が利確価格となります。

 

ナンピン

ナンピンは右上のトレード情報パネルから注文を出すと自分で計算をする必要がないので簡単に注文を出すことが出来ます。

今回の場合、シグナルが確定したら右上のトレード情報をもとに以下のナンピンの注文を出します。

  • 1つめのナンピンの注文: 148.082でロング、149.427で利確。
  • 2つ目のナンピンの注文: 148.552でロング、149.135で利確。
  • 3つ目のナンピンの注文: 148.302でロング、148.927が利確。

ナンピンが実行されるたびに全ての注文の利確価格を更新することを忘れないでください。

 

損切り

インジケーター上には赤いラインとして表示されるので、赤いラインの価格を設定します。

 

ナンピン後に利確価格を変更する 

ナンピンが行われたら利確価格を変更します。

例としてこのショートシグナルを追ってみましょう。

まずは150.482でショートシグナルが表示されたので、最初の利確は194.942です。

ですが、価格が逆行してしまい1つ目のナンピンの注文が刺さりました。

その場合、利確価格は149.482から150.107に変更します。

またその後、2つ目のナンピンの注文が刺さりました。

インジケーターに合わせて利確価格を150.399に変更します。

このように、ナンピンが行われるたびに利確価格を変更していきます。

 

エントリー例

1つ目のエントリー例

いくつかエントリーの例を示します。

ロングシグナルが確定したので以下の注文を出します。

  • 成行注文でロングエントリー
    • 利確: 147.637
    • 損切り: 145.637
  • 1つ目のナンピン
    • ロング: 146.387
    • 利確: 147.012
    • 損切り: 145.637
  • 2つ目のナンピン
    • ロング: 146.137
    • 利確: 146.720
    • 損切り: 145.637
  • 3つ目のナンピン
    • ロング: 145.887
    • 利確: 146.512
    • 損切り: 145.637

 

その後、価格が逆行し1つ目のナンピン(146.387)の注文が刺さる。

このとき、最初のエントリーの利確価格も146.387に変更する。

その後、利確ラインに価格が到達したためこのシグナルでのトレードは終了。

 

2つ目のエントリー例

ショートシグナルが確定したので以下の注文を出す。

  • 成行注文でショートエントリー
    • 利確: 149.185
    • 損切り: 151.185
  • 1つ目のナンピン
    • ショート: 150.435
    • 利確: 149.810
    • 損切り: 151.185
  • 2つ目のナンピン
    • ショート: 150.685
    • 利確: 150.102
    • 損切り: 151.185
  • 3つ目のナンピン
    • ショート: 150.935
    • 利確: 150.310
    • 損切り: 151.185

 

価格が逆行し1つ目のナンピンの注文が刺さったので最初のエントリーの利確価格を149.810に変更する。

 

2つ目のナンピンの注文が刺さったので最初のエントリーと1つ目のナンピンの利確価格を150.102に変更する。

その後利確価格に到達したためこのシグナルでのトレードは終了。

資金管理

MaxPositionCountの設定によっても変わりますが、最大4つのポジションを持つ可能性があるので、そのポジションを持てるレバレッジでトレードを行う必要があります。

ナンピン手法は勝率が高いですが、一度の損切りが大きくなってしまうという特徴があります。

そのため、一度損切りになって資金が減った場合でも、損切り前と同じロットでエントリー出来るようにロットを調整するのがおすすめです。

 

バックテストの結果

「Azukitan Trend」を使ってポンド円の5分足でシグナル通りにトレードをした時のバックテストの結果です。

インジケーターの設定値は全てデフォルトのまま検証しています。

インジケーターの設定値
  • TP Pips: 100pips
  • SL Pips: 100pips
  • AveragingDownPips: 20
  • MaxPositionCount: 4

1年 2024/1/1 ~ 2024/12/31

 

5年 2020/1/1 ~ 2024/12/31

 

ストップロスを大きくした場合

バックテストの結果ではSLPipsを300pipsに広げると、100pipsに比べ良い結果が出ています。

300pipsにする事で1回の損失が大きくなるため、より余裕を持ったレバレッジで取引をする必要があります。

1年 2024/1/1 ~ 2024/12/31

 

5年