「Azukitan Pyramiding」の使い方、トレード手法の解説を行います。

トレンドが発生が予想されるタイミングでシグナルが表示され、その方向に進むたびにピラミッディングを行って資産を増やしていくことを目的としたインジケーターです。

 

インジケーターの設定について

パラメーター

「Azukitan Pyramiding」で設定出来るパラメーターを説明します。

TP Pips

利確までのpipsです。デフォルトでは100pipsが設定されています。

  • 150.500でロングシグナルが出た場合、151.500が利確価格となる

 

SL Pips

エントリーから損切りまでのpipsです。デフォルトでは100pipsが設定されています。

150.500でロングをした場合、149.500が損切り価格となる。

 

PyramidingPips

設定したpips価格が利益方向に進む度にピラミッディングを行います。デフォルトでは25pipsが設定されています。

150.500でロングした場合、150.750, 151.000, … でピラミッディングロングを行います。

 

MaxPositionCount

一回のシグナルの中で持つ最大のポジション数を設定する。1~4の値を設定することができ、デフォルトでは4が設定されています。

PyramidingPipsが25pipsに設定されており、150.500でロングをした場合。

  • 設定が4の場合
    • 150.750でピラミッティング
    • 151.000でピラミッティング
    • 151.250でピラミッティング

最初の150.500でのエントリーと合わせて合計ポジションは4となる。

 

  • 設定が3の場合
    • 150.750でピラミッティング
    • 151.000でピラミッティング

151.250ではピラミッティングが行われず、最初の150.500でのエントリーと合わせて合計ポジション数は3となる。

 

アラートの設定

「Azukitan Pyramiding」はアラートの設定に対応しています。

ロング・ショート・ピラミッティングのタイミングでシグナルを飛ばすことが出来ます。

統合シグナルをアラート設定しておくと、全てのシグナルのアラートを受け取ることが出来ます。

 

インジケーターの見方

ロングシグナル青色の三角ロングエントリーを行う
ショートシグナル赤色の三角ショートエントリーを行う
ピラミッティングチャート上下の緑(赤)丸ピラミッティングが行われた箇所
利確ライン緑のラインシグナル表示から利確 or 損切りライン到達まで表示される利確のライン。
損切りライン赤のライン

シグナル表示から利確 or 損切りライン到達まで表示される損切りのライン。

 

現在のエントリー情報パネルについて

チャートの右上に現在のエントリー情報が表示されます。

シグナルタイプ

現在発生してるエントリーシグナルが表示される。(buy or sell)

ポジション数

現在の合計ポジション数が表示される。

平均建値

現在の平均建値が表示される。

利確数

現在チャートに表示されているシグナルの利確数が表示される。

損切り数

現在チャートに表示されているシグナルの損切り数が表示される。

開始価格

シグナルが表示された時の1つめのポジションの価格が表示される。

ピラミッティング1

1つめのピラミッティングを行う価格が表示される。

ピラミッティング2

2つめのピラミッティングを行う価格が表示される。

ピラミッティング3

3つめのピラミッティングを行う価格が表示される。

 

サンプル

193.593でロングシグナルが表示され、最後までピラミッティングが行われた時(ポジション数が4)は、以下のような情報が表示されます。

 

トレード手法

トレードの流れ

インジケーターを使ったトレードは以下の流れで行います。

  1. シグナルが表示(Push通知を受け取る)されたらチャートを確認
  2. シグナルが表示されたまま次のローソク足が開始(シグナルが確定)したら成行でエントリー
  3. 成行エントリー後、ピラミッティングの注文を行う
  4. 利確 or 損切りになるまで待機。
  5. 利確になった場合は次のシグナルが表示されるまで待機。損切りになった場合は注文が刺さらなかった注文を削除し、次のシグナルが表示されるまで待機。

具体的な流れを解説します。

 

エントリーのタイミング

まずはシグナルが表示されるのを待ちます。

TradingViewではアラート設定が出来るため、いずれかのシグナルが表示されたタイミングでスマホに通知が届きます。

通知が来たらTradingViewを開いてチャートを確認しましょう。

ここで注意点としてシグナルが表示されてもすぐにエントリーはしないです。

ローソク足が確定する前にシグナルが表示されますが、最終的にそのシグナルが確定するかどうかはローソク足が確定したときに決まります。

シグナルが表示される閾値をいったりきたりすると、シグナルが表示された後に消えるので、必ずシグナルが表示されたままローソク足が確定してからエントリーします。

もしシグナルが表示されても、ローソク足が確定する前にシグナルが消えてしまったらエントリーを見送ります。

 

シグナルが表示され次のローソク足に切り替わった時にシグナルの表示が残っていたら、そのタイミングで成行でエントリーします。

テキストだけだと分かりにくいので、実際のローソク足だとこんな感じ。

ローソク足が確定したタイミングで入るのはインジケーターのロジックをローソク足の終値で実装しているからで、そうする事により誰が使っても同じ結果になるからです。

終値ベースでロジックが実装されていないと下記のようにエントリーする人としない人が出てしまいますよね。

  • Aさんはローソク足の生成中にシグナルが表示されてエントリーしたが、その後ローソク足が確定する前に条件を満たさなくなりシグナルが消えてしまった。
    • 既にエントリーしてしまっている
  • Bさんは通知が飛んできてチャートを開いたタイミングではシグナルが既に消えていたのでエントリーしなかった
    • エントリーしていない

 

利確・損切り・ピラミッティング

利確・損切りはエントリー価格からTPPipsとSLPipsを加えた価格を設定します。

ピラミッティングの注文はエントリー情報パネルをもとに注文を出します。エントリー価格からPyramidingPips加えたものがピラミッティング1~3に表示されます。

利確

利確は緑色で表示されているラインの価格です。

画像では193.593でロングシグナルが確定しているため、利確は194.593になります。

 

損切り

損切りは赤色で表示されているラインの価格です。

画像では193.593でロングシグナルが確定しているため、損切りは192.593になります。

 

ピラミッティング

ピラミッティングの注文は「PyramidingPipis」に設定したpips毎の価格が、右上のトレード情報パネルに表示されます。

今回の場合、シグナルが確定したら右上のトレード情報をもとに以下のピラミッティングの注文を出します。

  • 1つめのピラミッティングの注文: 193.843でロング、194.593で利確、192.593で損切り。
  • 2つめのピラミッティングの注文: 194.093でロング、194.593で利確、192.593で損切り。
  • 3つめのピラミッティングの注文: 194.343でロング、194.593で利確、192.593で損切り。

 

エントリー例

いくつかエントリーの例を示します。

エントリー例ではインジケーターの設定はデフォルトの設定を想定しています。

  • TPPips: 100
  • SLPipis: 100
  • PyramidingPips: 25
  • MaxPositionCount: 4

 

1つ目のエントリー例

 

ロングシグナルが確定したので次のローソク足が生成されたタイミングで以下の注文を出します。

  • 成行注文でロングエントリー
    • 利確: 194.593
    • 損切り: 192.593
  • 1つ目のピラミッティングの注文
    • ロング: 193.843
    • 利確: 194.593
    • 損切り: 192.593
  • 2つ目のピラミッティングの注文
    • ロング: 194.093
    • 利確: 194.593
    • 損切り: 192.593
  • 3つ目のピラミッティングの注文
    • ロング: 194.343
    • 利確: 194.593
    • 損切り: 192.593

 

エントリー時にピラミッティングの注文まで出したら、あとは利確か損切りに到達するまで放置します。

この例では先に利確ラインの194.593に価格が到達したので、このシグナルはここで終了です。

 

2つ目のエントリー例

ショートシグナルが確定したので以下の注文を出す。

  • 成行注文でショートエントリー
    • 利確: 189.523
    • 損切り: 191.523
  • 1つ目のピラミッティングの注文
    • ショート: 190.273
    • 利確: 189.523
    • 損切り: 191.523
  • 2つ目のピラミッティングの注文
    • ショート: 190.023
    • 利確: 189.523
    • 損切り: 191.523
  • 3つ目のピラミッティングの注文
    • ショート: 189.773
    • 利確: 189.523
    • 損切り: 191.523

 

エントリー時にピラミッティングの注文まで出したら、利確か損切りに到達するまで放置します。

このシグナルでは価格が191.523に到達し、損切りになってしまったのでこのシグナルは終了です。

損切りになってしまった場合、ピラミッティングの注文を取り消す必要があるので忘れずに注文を消しましょう。(もし全てのピラミッティングの注文が刺さった後に損切りに掛かってしまった場合は必要ありません)

 

資金管理

このインジケーターを利用するにあたり、特別な資金管理方法は特に必要ありませんが、最大4つのポジションを持つ可能性があるので、そのポジションを持てるレバレッジでトレードを行う必要があります。

また全てのトレード手法に共通しますが、レバレッジを上げればそれだけハイリスクハイリターンになり、下げればローリスクローリターンとなります。

この後に記載してあるバックテストの結果は全てのトレードの結果プラスとなっておりますが、レバレッジが高いとドローダウン期間(右肩下がりになっている期間)に破産する恐れがありますのでご注意下さい。

 

バックテストの結果

GBP/JPY 5分足  約2年での結果

設定値はデフォルト。2023/01/01 ~ 2024/12/20の約2年での結果。

 

GBP/JPY 5分足  約5年での結果

設定値はデフォルト。もう少し期間を長くして2020/01/01 ~ 2024/12/20の約5年での結果。

長期的に右肩上がりで資金が増えているのが分かります。

 

直近のトレード結果を調べる

インジケーターの説明でもあったように、このインジケーターには利確数と損切り数がトレードパネルに表示されています。

これは現在チャートに読み込めているローソク足でのトレード結果が表示されるため、短期的にどのようなパラメーター/通貨ペア/時間足だと直近勝率が高くなっていたかを簡単に確認することができます。

例えばドル円の5分足で表示した時はこんな感じで、利確数が6件,損切り数が3件です。

時間足を変えてみて、ドル円の1分足で表示した時は利確数が3件,損切り数が2件と5分足の方が直近勝率が高いことが分かります。

また、時間足だけでなく、インジケーターの設定を変えれば利確数と損切り数も動的に変わるようになっているので、他の通貨ペアでトレードする際などは参考にしてみてください。