こんにちは、あずきたんです!
FXをしていると「窓」と言う言葉を聞くことがありませんか?
今回はFXに置ける「窓」について説明して行きたいと思います。
月曜日の朝にチャートを見たら値段が飛んでるのは何で?という悩みと対策はこの記事を読めば大丈夫です!
- FXの「窓」とは何か
- なぜ窓が開くのか
- 窓が開いたときはどう対処すれば良いのか
執筆者:あずきたん
トレードにおける個人裁量は一切省き、徹底したテクニカル分析の過去検証と資金管理で数字からFXを分析。
自作インジケーターの「Azukitan Trend」を作成し、2024/10/23に1億到達。
今まで培ってきたFXの知識や経験を活かし、FXで勝ち続けるためのトレード手法や戦略をブログやX(Twitter)で発信しています!
FXの窓とは何?

FXの窓とは、金曜日の終値から月曜日の始値の間に、日本の市場より先に開く市場でトレードが行われて発生する価格の差です。
分かりやすく言うとチャートにあるローソク足とローソク足の間に空いた大きな空間のことです。

直前のローソク足の上の部分(ひげ)と直後の下の部分(ひげ)が重なっていない状態となっていて、チャートで次のローソク足が作られるタイミングで大きな変化が生じ、かけ離れている形となったものです。
どんなときに窓が開くのか

時間外取引による窓
取引ができない時間帯も窓ができやすい傾向があります。
代表的なものがイスラム教の安息日や週末です。
日本・ヨーロッパ・アメリカを含む、ほとんどの為替市場は土日が休みとなっていますが、イスラム教を信じる国(中東方面)では、金曜日が土日のようにお休みになっていて逆に土日は仕事が行われています。
土日に市場が開いていると当然為替取引が行われており、代表的なものがペルシャ湾に浮かぶバーレーンの為替市場です。
ここで土日も取引が行われているので、月曜日に取引が開始されると金額が大きく動いていて窓ができるというケースもあります。
先ほどお話しした政治や経済指標に影響されて発生したものも週末の間にバーレーンなどで取引が大きく動いたために窓が開いたという要因が絡んでいるものもあります。
経済的にインパクトのある出来事が発生したとき
経済指標発表時にインパクトが大きく、レート配信が止まってしまうとFXの窓が「開き」ます。
有名なものとして、スイスフランショック、ギリシャショック、チャイナショック、北朝鮮のミサイル発射や核実験と言ったものが挙げられます。
スイスフランショック
スイスフランショックは2015年1月15日にスイス中央銀行がユーロスイスフランのサポートラインを撤廃すると発表したことに端を発します。
これは端的に言うと1ユーロ=1.2スイスフランに設定していた対ユーロ上限を止めて、スイスフランの価値が自由になったことでスイスフランの価値が一気に上昇した出来事です。
この時の発表によって全世界の経済が混乱し、FXの世界でも多くの破産者と少数の億万長者を生み出しました。
この時は瞬時に価値が急騰したため、FXの窓が発生したのです。
ギリシャショック
ギリシャショックは2015年に行われた、ギリシャの国民投票がきっかけで、これは政権交代によって旧政権により財政赤字が隠蔽されていたことが明らかになったのです。
これが大きなインパクトとなってギリシャを発端とした為替相場の変動が起きました。
これによりFXの窓ができたのです。
そのため国民投票は週明けに行われるため、金曜日の終値と月曜日の始値でユーロ円は440pips(4.4円というとてつもない変動)ほどの窓空けが発生しました。
チャイナショック
チャイナショックは2015年8月に発生した中国株の大暴落に端を発し、ドル円が大きく下落して窓が発生したケースです。
この時は10分で300pipsもの下落が起こったのです。
北朝鮮のミサイル
北朝鮮のミサイル発射や核実験も影響を与えました。
こちらは急騰したために窓が開いたケースで、北朝鮮の建国記念に合わせたミサイル発射のうわさが立っていて不穏な動きが起こっていたものの実
際にミサイルが打たれなかったことで日本円が急騰し、窓が発生したのです。
このように安全保障を脅かすようなイベントでも窓はできます。
また、最近ではEUの離脱問題を巡って2017年1月16日のポンド円で、250pips近くのFXの窓が開きました。
大口による仕掛け
3つ目が大口による仕掛けです。
基本的に為替市場は土日が休みになっていますが、大口の取引であれば土日も対応します。
大口はこの取引量が少ない土日を狙って一気に売買を行い価格操作を仕掛ける場合があるのです。
そして週明けに取引が開始されたら、金曜日の終値から大きく離れた取引価格になっていて窓が開いた状態で取引が開始されます。
窓が開いた時の対処法

FXの窓は度々発生し(開き)ます。
こういった時は窓埋めを狙ったトレードを行うのが定番です。
窓埋めとは急激な価格変化を起こす前の価格に戻っていく現象のことで、週明けに取引が開始された時に、金曜日の終値から価格が離れた位置から市場が始まったら、金曜日の終値の位置まで価格が戻ることを意味します。

窓埋め
こういった動きに合わせ、価格が急激に上がった上方向に窓が開いていた場合は、価格が下がっていく可能性があるのでショートポジションを保有するのが有利です。
反対に価格が急激に下がった下方向に窓が開いた状態であれば価格が上がっていく可能性があるのでロングポジションが有利になります。
このように窓が開いたら窓が閉じるように動くことが多く、窓埋めを狙って利益を出す注文を狙うことが多いです。
窓埋め時に気をつけるポイント

この窓が開いた際の反対売買を狙って取引を行うことで有利にFXを進めていくことが少なくありませんが、気を付けるポイントも多いです。
窓埋めが起きないことも
気を付けるポイントとして、窓を開けたからといって必ず窓を埋める流れになるとは限りません。
窓を大きく開けたままで、窓と同じ方向のトレンドがそのまま続くケースも存在します。
先ほど例に挙げたチャイナショックは下に開いた窓がそのまま反対売買が大きく起こることなく下落していきました。
このように窓が開いたら、それを埋める動きが必ず起きると思って取引を行うと非常に大きなダメージを受けることも少なくありません。
窓埋めの後の動きに注意
典型的な窓埋めが完了した後(窓が開く前の終値の水準に戻った場合)は、どうなるでしょうか。
答えは多くの場合価格が反発します。
例えば下に窓が開いた状態から窓を埋めるように価格が上昇していきます。
そして窓が埋まるか埋まらないかの状態になった時、再び一気に売りに出されて価格が下落することがあるのです。
このまま価格が上がると思って売り待ちをしていたら思わぬところで利益を得る機会が失われるということも少なくありません。
まとめ
FXは窓と呼ばれる急激な価格変化の際に発生するチャートの空白が存在します。
この窓は経済や政治のイベントによって発生したり、あるいは中東の土日のトレードでの変化、更に土日の大口取引における価格変化によって発生します。
そして多くの場合窓埋めと呼ばれる窓が開く直前の終値まで価格を戻す動きが起こるのです。